2018年12月26日水曜日

古樽仕上1991年竹炭濾過

Kodaru Shiage 1991,Bamboo Charcoal Filtration
78点

心地よい木香、強過ぎないピート、花のような爽やかな香り。
シェリーの甘いチョコレートのような香りも。口に含むとフルーツ感が奥からジワリと出てくる。フィルターの影響か、若そうなのにとても飲みやすい。

今回はTwitter上で、とある方の企画で頂いたウイスキーです。
ありがたく頂戴しつつ、経験値とするためにテイスティング評価を。


古樽仕上1991年竹炭濾過は1999年に終売した、サントリーの意欲的なウイスキーです。いわゆるバーボンのチャコールフィルターと同じように、孟宗竹の竹炭で原酒を透過させ、その後シェリー樽の古樽で寝かせて後熟させたというもの。

どの辺に手を加えたかという情報は詳しく載っているものの、肝心の原酒や熟成年数に関する情報がすっぽり抜けてる辺りがサントリーらしいと感じるところです。原酒に関する情報はありませんが、個人的な印象では白州がベースで、山崎だけでなくスコッチも加えているんじゃないかなと感じます。

香りも適度に心地よく、味も多層感が感じられる出来。恐らくそこまで年数があるものでは無さそうですがブレンドの妙味でしょうか、十分に美味しい。素直に良い出来のウイスキーだと思います。

古酒に興味を持つと昔のサントリーの悪評も同時に耳に入ってくるものなので、穿った目で見てしまうものですが、やはり何だかんだサントリーは良いものを作りますね。今回の古樽仕上げはそんなサントリーの技術力を感じる一品です。

しかし、同シリーズの「木樽仕上1989年」が白州のシングルモルトなので過度に値上がりした影響から、ピュアモルトである1991年まで値段が跳ね上がってしまいました。定価の5千円だったら常備したい一本ですが、今や中国マネーで2万近く。随分な高級品になってしまいました。

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