2017年11月7日火曜日

ウシュクベ ストーンフラゴン



USQUAEBACH Stone flagon
78点

糖蜜、チョコレート、甘いオールドシェリーの香り。
コーヒー豆、舌触りはまろやか。


当サイトのUisge Beathaと同じ「命の水」が由来のゲール語を冠するウィスキーです。
ウィスキーは元々、錬金術の経緯で得た蒸留技術で醸造酒を蒸留して作られた度数が強い蒸留酒を「命の水」としてラテン語のAqua Vitaeとして呼ばれたものが語源になります。そこから様々な地域に技術が伝わる際に、当地の呼び名が用いられたそうです。フランス語ならeau de vie(オー・ド・ヴィー)、そしてゲール語ならUisge Beatha(ウシュク・ベーハ)。ウシュク・ベーハが訛ってウシュクと呼ばれ、後に英語圏でウィスキーと呼ばれるようになったのだそう。

そんな生粋のウィスキーの語源を名前に用いているウシュベーですが、モルト比が85%とかなり高く、概ね20年以上の原酒を使い、シェリー樽で最低18か月の後熟を加えるというウシュクベ―シリーズの中でもハイエンドクラスにあたるボトルです。古いスコッチらしく、昔のシェリーらしい甘めで飲みやすい構成です。

陶器のボトルは質が落ちやすくパッと見で容量が分かりにくいのもあってオークションで割と安値で拾える割にはかなり美味い一品なので、オールドボトルを気にしている方にはお勧めできる一品ですね。開けるのがかなーり難儀なので、そこが難点ですが…(´・ω・`)

ウシュクベーは元々18世紀に Ross & Cameron社がシングルモルトとして製造し、そこから所有者が変わり、商標権は1973年にアメリカのTwelve Stone Flagons社が取得し、ボトリングはボトラーで有名なDouglas Laing社が行うという形態になっているそう。

自分があけたのは「Over 210」と書かれた代物ですが、最近のものは225だし、もっと古いものもあるそうなので作られた時代で変わるようです。商標権の移動の経緯と、古い洋酒の書籍に載っている画像を見るに、1980年~90年頃には210として売られていた事が伺われるため、今回の物はその時代のオールドボトルと言う事になりそうです。210より数字が低いものは商標権が移動する前のものかもしれませんね。

まぁ、色々と書きましたが、劣化が早いと言われる陶器製のオールドボトルですが、味や品質はかなり高い一品なのでおススメですね('ー'

0 件のコメント:

コメントを投稿