2017年1月22日日曜日

アルコール度数、プルーフについて

先日、ヤフオクで「ザ・モナーク6年」と言うスコッチウィスキーが出品されていました。
安かったら入札してみようかなぁなどと思って眺めていましたが、あれよあれよと入札が入り、珍しさもあってか、私の予想よりも随分高値で落札されていました。

で、そのウィスキーのラベルには「75 proof」、「特級」、「アルコール度数 43度」と書かれていた訳ですが、そこでハタと何故こんな事に?という疑問が('ω'


プルーフと言えば「半分にしたら度数」の筈。90プルーフならアルコール度数45度。
仮にそうだすると、75プルーフは度数が37.5%で、それだと特級の条件の一つ「アルコール度数43%以上」を満たしません。しかし、日本語では「43度」、「特級」と書かれています。

コレは一体どういう事だろうと色々と調べてみたら、プルーフ表記には英国式と米国式がある事が分かりました。


英国式プルーフ:華氏51度において、同容積の蒸留水13分の12の重さを有するスピリッツであり、純粋な水を下限のアンダープルーフ100度、純粋アルコールを上限のオーバープルーフ75度とする。
つまり約10.5℃におけるアルコール度数0度が0プルーフ、100度が175プルーフ。

米国式プルーフ:華氏60度において、容積率50%のアルコールを含むものが100プルーフ。
つまり約15.5℃におけるアルコール度数0度が0プルーフ、100度が200プルーフ。


英国式、分かりにくいですね…(´・ω・`)
米国式は今まで知っていた通りのプルーフですけど。

とにかく、モナーク6年の75プルーフを英国式だとすれば、75÷1.75=42.857…≒43度
と、いう訳で何も間違って無かったわけです。なるほどですねぇ(´ω`)

最近のスコッチのラベルでプルーフ表記は見かけないから、イギリスにもプルーフの規定があるとは知りませんでした。輸出向けで表記を変えているだけかもしれませんが、中々勉強になりますね。

ちなみにそれぞれに温度の規定があるのは、昔、徴税官達はお酒の容量で酒税を計算していた為です。アルコールは温度が低いと容積が減るので、少しでも酒税をちょろまかしたい蒸留所側は樽に入ったウィスキーをキンキンになるまで冷やして申請していた訳です。だから温度の規定が出来た訳ですね。

英国式と米国式の温度差に関しては特に記載を見つけれませんでしたが、恐らく単に平均気温が英国の方が低いからじゃないかと思います('-'

なお、プルーフと言う語源は昔はアルコール度数を正確に測る術が無かったので、徴税官たちは少量のウィスキーにガンパウダーを混ぜ着火させる事で確認していた事からきていると言われています。火花程度しかつかない物なら、度数が低い…、綺麗な青色の光が灯れば、度数が高い…という事をProof(証明)していた訳ですね。

そんな訳で、プルーフと言う表記一つにも歴史があり、国毎に違いがあるんだなぁと思わされました(´ω`)

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