2016年12月24日土曜日

ロジンズチョイス25年


Rogin's choice 25yo willet distillery
90点

複雑なエステル香、リンゴやバナナのようなフルーツ香。メープルのような甘い香りも。度数が131プルーフもあるが、飲み口は極めてスムース。甘い香りがグラスから鼻を離していてもガンガン香ってくる。

まさに鮮烈としか言い様がない。
今まで飲んでいたバーボンは一体何だったのかと思わされた凄い一品。


バーボンも飲みやすくて好きなので最近は色々とちょいちょい手をだしていたのですが、正直どれもレベルとしては似たり寄ったりで突き抜けた逸品が無いといった印象が強かったんですよね。物の本によると、アメリカはM&Aと商標売買が発達したせいで、100を超えるブランドがあるものの、10程度の蒸留所がそれを作っていて、特に大手が半分以上を制作してるという状況なのだそうです。

つまり色々な銘柄はあるけれど、殆どは同じ蒸留所が熟成期間やチャーの入れ具合の変化なんかで小さな変化を出しているに過ぎない…と言うのがバーボンの現状の様子。ウィスキーの銘柄から味を想像できるスコッチや日本とは事情が違う訳ですね。

そんな状況だから昨今アメリカでは様々な中小規模の蒸留所が商機を見出して、色々な製法で小規模蒸留、いわゆるクラフトバーボンを作っているという流れ。


そんな話をしていたら、「マジで美味いバーボン、あるけど?」などと言われる訳ですよ('ー'
これまじでヤバイけど試してみる?みたいな軽く挑戦状を突き付けられるような事を言われたら、それはもう気にならない訳がないわけでw
で、勧められたのが今回のロジンズチョイス。あまりにも強烈なバーボンだったので思わずうなされてしまいました。

このボトルは大阪はJR守口駅前にあるBar呂仁のオリジナルボトル。
同バーは80年代から日本でバーボンの普及に尽力された事でケンタッキー州から名誉市民の称号を戴いている巽誠一郎氏が運営されている事でも知られているお店です。

ネットの記事を読んでいると、巽氏はバーボンに魅せられて何度も渡米し、その都度リカーショップを見つけては珍しいバーボンを探し回り、ひたすら貯蔵庫を見せてもらうように交渉し、試飲して気に入ったら購入してきた…という話だそう。

今回のバーボンもそういった地道な活動の上で手に入れて、それが巡り巡って自分の元に…と考えると、結構なお値段ではあるのですが決して高くは無いと感じさせられますね。

今は無きウィレット蒸留所の一品…だったのですが、2012年に同蒸留所は再稼働し、今では蒸留所にショップも併設していてツアーもやっているようですね。ウィレットファミリーエステートは人気のボトルらしいので、機会があったら飲んでみたいところです。

そういや、バーボンのメーカーは「バーボンは熟成期間が長すぎると渋みが強く出るから程々で樽出しするのがベストなんだ」みたいな説明してますけど、セールストークなんだって確信させられましたw

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